クリスマスローズの病気・害虫
- 立ち枯れ病
- 春先から夏前にかけて発生しやすく、上部の葉は健全に見えますが、地際から倒れるように枯れていきます。
- 原因は土中のカビ(糸状菌)によるものです。水はけの良い用土を使用し、雑草や苔、枯れた茎などを除き、根元を清潔に保つことが重要です。
- あらかじめオーソサイド水和剤を普段から使い予防します。地中で進行する病気なのでわかりにくく、気付いてからの完治はなかなか難しいです。
立ち枯れ病
- 灰色カビ病
- カビ(糸状菌)により引き起こる伝染病で、気温が20℃前後の春先や秋に発生しやすく、葉先が茶色に変色し、株全体に広がります。
密植を避けて風通しを良くし、乾かし気味に水を管理して、殺菌剤を散布します。
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灰色かび病
- べと病
- 春と秋に発生。気温15~25℃で多湿、夜と昼の気温差が大きい日に発生しやすくなります。
初期症状は茶色っぽい斑点や、縁が茶色になったりします。進行すると銀光りを帯びる暗い色になります。
- べと病は感染スピードがとても早いので、発見したらすぐ農薬を散布します。
「トップジン水和剤」「ワイドヒッター顆粒水和剤」など治療効果がある農薬が有効。
- 気温がいい季節でも、夕方の水やりはしないで下さい。
夜は何もしなくても湿度があがります。そこに水やりの水分が足されると、
べと病の菌が好む状態になります。
- 軟腐病
- 梅雨~秋に発生します。
立ち枯れ病に似ていますが、カビによる病気が多い中、軟腐病は細菌が原因です。
地上部は枯れ、株元が腐り、根は溶けて腐敗臭を放ちます。
- 茎の切り口から細菌が進入する為、断面を乾燥させ、泥の跳ね返りを防ぐこともひとつの防除になります。
- 「カッパーシン水和剤」「スターナ水和剤」など、細菌病に適用がある薬剤を散布しますがどれも業務用サイズです。
少量の商品はとても少なく、ホームセンターなどに「アグレプト液剤」があればそれを使って下さい。
軟腐病
においが特徴です。
- すす病
- すす病は植物自体の病気ではなく、葉が黒いすすの膜で覆われ、光合成ができなくなることをいいます。
アブラムシ、カイガラムシ、コナジラミ等の排泄物や分泌物が、葉や枝に付きカビが生えます。
- 吸汁性の虫が原因なので、日頃から「オルトラン」や「サフオイル」などを使用すれば防げます。
葉についた黒い汚れは洗い流して下さい。
すす病
- ブラックデス
- 漆黒のおどろおどろしい筋(葉脈にはあまり沿わない独特の線)が現われ、株全体に広がっていきます。
原因はウイルスのため特効薬はありません。残念ですが廃棄処分をします。
- ハダニ・アブラムシ・アザミウマなどが媒介しますので、吸汁性害虫の対策を定期的にして下さい。
- 株に症状が出ていなくてもウイルスを持っている場合があるので、剪定の際はハサミを「ビストロン-10」等の消毒剤で殺菌をしてからお使い下さい。
ブラックデス
- アブラムシ
- 春と秋には、新芽の柔らかい部分にアブラムシが発生することがあります。
ウイルスの媒介や、排泄物からすす病へ繋がる可能性もあるため、未然に防除しましょう。
- アブラムシは対処の方法がいろいろあります。
ニームオイルなど自然に優しい防除剤から「オルトラン」などの農薬など。
アブラムシ
- ハダニ
- 暑くなってくると葉裏にハダニが付きやすいので、ハダニ専用の薬剤を予防的に散布するのが好ましいです。
ハダニは水に弱い為、葉裏を洗いつつ水やりすると、ある程度の効果があります。
- 水の散布で抑え込めない場合は、農薬で対処します。(「ダニ太郎」「コロマイト」「サフオイル」など。)
1つの薬では退治できないことが多いので、2種類以上を交替しながら使って下さい。
ハダニ
- ハモグリバエの幼虫(エカキムシ)
- ハモグリバエの幼虫(エカキムシ)は葉に潜って食害し、食害された箇所は白い筋が残ります。
食害された葉を切り取って駆除します。
ハモグリバエの幼虫
- ナメクジ
- 通常は大きな問題になりませんが、開花時にナメクジがいた場合は一夜にして花弁の食害にあう為、見つけ次第捕獲します。
「ナメトール」等の粒剤を表土にまいて置くのも良いでしょう。